2016年7月8日(金)
大阪弁護士会・法教育委員会の派遣で府立高校に出張授業に行きました。
テーマは「労働問題」。
高校生はすでにアルバイトをしていますし、進学すればアルバイトをする学生は激増します。
高卒で就職する生徒もいますし、進学しても就活や就職はほんの数年後のはなしです。
いま「ブラックバイト」が問題になっています。
アルバイトも「労働者」(労働基準法9条)にあたり、労働基準法による保護を受けます。
なぜなら、「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」(同条)だからです。
ほんの少しの知識があるだけで、自分で自分の身を守ることができますし、おかしいと思えば公的機関や専門家に相談することもできるようになります。
「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきもの」(2条)ですが、ややもすれば、会社・雇用主が一方的にすべてを決めてしまい、交渉すら成立しません。
プロ野球の年俸交渉では、弁護士が選手の代理人として交渉することで、球団の査定基準を明らかにさせたり、基準の不当性を突きつけ、正当な評価ひいては正当な年俸契約(契約更改)を実現しています(私は日本プロ野球選手会公認代理人)。
なお、日本プロ野球選手会は労働組合です。
自分の10代のころからのアルバイト・しごとの経験の中で、今から思えば「おかしい」と思われること、その時どうすればよかったのか?などをお話ししました。
また、いっしょに条文をよんで考えて、法律の勉強をしてもらいました。
生徒さんの中から将来の弁護士が出てくるかもしれません。
楽しみにしています。