少年事件のプロ

2016年5月5日(木)

 

大阪少年鑑別所では、受付の左手にある自動販売機で購入した紙パックのジュース1つを差入手続なしで面会の少年に飲ませてやることができます。

わたしが自分の嗜好でコーヒーを買っていくと、少年の好みに合わないこともあります。

ジュース1つで、身柄を拘束された直後の少年の緊張がやわらいで、落ち着いて自分のことを話してくれたりします。

飲んだあとの紙パックは、面会者が持ち帰るというか、帰りに廊下の塵芥箱に捨てることになっています。

 

予約をして休日・夜間に面会に行くと、時間外受付から面会室まで平日・昼間とことなる経路をとおります。

そのとき、『家栽の人』の原作者・毛利甚八さんの色紙を見ることができます。

 

少年事件は、おとなの刑事事件とはまた一味も二味もちがう面があります。

ただ、少年事件の教育・矯正モデルは、成人の刑事事件に適用しても有用な面があると考えています。

 

Q 少年鑑別所での弁護士以外の一般面会では、法務教官が立会し、面会状況を記録します。面会ではどのようなことを記録しますか? どのような点に注意したらよいですか?

 

A 面会状況について、会話の内容やそのときの態度等あらゆることを記録します。

 親子間での言動等が観察・記録されるので、観護能力の有無・程度の資料ともなりえます。

 さらに、調査官が作成する「調査報告書」(社会記録の一部となります)の中で、面会状況時の記録を引いて「反省の態度が見られない」などと評価されることもあります。

 ただし、そのような一事で少年院送致等の処分が決定されるわけではないので、さほど神経質になる必要はありません。